2021年10月02日
Class製 Bagariy解説
こんにちはこんばんは、HiROです。
ブログを開設して早1年とちょっと、解説記事を2件ほど書いて早々に満足してしまい久しぶりの投稿です()
今回の記事は装備紹介です。
SOBRをはじめロシア内務省系、国家親衛隊系の部隊をやる上でマストなアイテムといえば
Bagariyです。今回Class 2のプレートを入手したついでにちょこちょこ書いていきます。
【НПП «КлАСС» БАГАРИЙ】
Class製 Bagariy全体像。
SOBRはもちろん、OMON、国内軍、Okhrana、GROM、一般警察の防弾装備などなど・・・内務省から国家親衛隊に至るまで広く使用されているボディアーマーです。別仕様のものがFSIN(連邦刑執行庁)のOSNでも使用されています。
法執行機関のとりわけ特殊部隊装備をやるには最早必須といっていいくらい大量の使用例があるアーマーです(※FSBや連邦軍では使っていません)
大まかですが2011~12年ごろから隊員の使用例がみられるようになり、その後徐々にClass製のKorund-VM(ないしVMK)から置き換わるように普及してきました。2021年現在でも現役のボディアーマーです。
Bagariyにはサイズ1~3まで存在し、当方所持のものはサイズ1になります。
メーカー公称値によるとサイズごととプレートごとの重量は下記の通りです。
Br 1/C Br 2 Br 4 Br 5
サイズ1: 5.2 kg 7.0 kg 12.1 kg 12.0 kg
サイズ2: 5.3 kg 7.1 kg 12.2 kg 12.1 kg
サイズ3: 5.6 kg 7.5kg 13.0 kg 12.4 kg
補足しておくと、Br 1/Cは本体+ケブラー+追加肩アーマー
Br 2はアルミニウム合金製プレート
Br 4はスチール製プレート
Br 5はセラミック製プレート
となります。サイズ1でも実用的なフルプレートで12kgを超えますが、Br 4クラスでAK-74の5.45x39mmやAKMの7.62x39mmの距離10メートル、
Br 5クラスでドラグノフ狙撃銃から発射される7.62x54mmR弾の距離10メートルに対する防弾性能を有しています。
Bagariy裏面。昨今のプレキャリと比べるとさすがに着心地や快適さは劣りますが約10年以上前からあるアーマーなのでその辺りは仕方ないかなと。だけど上下分割式の湾曲プレートと上半身にぴったりフィットする構造のおかげで12kgでも動きやすいです。ストックの肩付けも違和感なく行えます。
肩部にはベスト等がずり落ちないようにするストッパーが付いています。
本体に装着する付属品一覧。
ネックガード(レプリカ)とショルダーアーマーが後付けできるようになっています。
グローインアーマーも公式カタログの写真だと一応存在するみたいですが実際に装着している写真はこれまで見たことありません・・・
Bagariyが警察系の防弾装備としてここまで普及したのも、様々なサービス・任務に対応できるよう各パーツを着脱式にしたのが大きいかなと思います。
上記のパーツを装着した写真。警察の防弾装備感がより一層増しました、カッコイイ!
だけど実際のSOBRの運用を見た様子だと首も肩も装着しているところはほぼありません(ゼロではないけどめちゃめちゃ少ない)
大体アーマー単体で使用しています。
Bagariyに付属するポーチ類です。
上段から順に
・グレネードポーチx2
・ユーティリティポーチ
・手錠ポーチ
・背面ベルクロカバー
・補修用布(未開封)
・AKマグポーチx2
・ラジオポーチ(大・小)
ちなみにこの付属ポーチの種類もロット差があります(沼)
ラジオポーチは比較的古いロット(いわゆる前期型)のBagariyにしか付属していません。
背面ベルクロカバー。官給SOBRバックパッチのサイズよりも気持ち大きいです。「МВД РФ」や「ПОЛИЦИЯ」パッチでちょうど同じ大きさになります。
付属ポーチを適当に盛ってみた図。どのポーチも無難なデザインですが使いやすいです。とくにAKマグポーチはフラップが短いので取り出しやすいです。
運搬用収納袋。内側に小ポケットがあり、そこに補修用布が突っ込まれてました。
【НПП «КлАСС» БАГАРИЙ 防弾装備解説】
Bagariyのケブラーアーマーです。GOST規格50744-95の「C」に該当する防刃ケブラーをアーマーの外側に、
Br 1のケブラーをアーマーの内側に挿入するため、合計4枚のケブラーで構成されています。
防刃ケブラー挿入口。チャックをあけて入れます。
Br 1ケブラーとプレートは内側のベルクロを開けて入れます。
Br 2 アルミニウム合金プレート。SR-1拳銃の9x21mm弾、5メートルの距離に対する防弾性能があります。
Br 4 スチールプレート
大まかなケブラーとプレートの配置図。実際はさらにこの上に防刃ケブラーが配置される構造です。
【НПП «КлАСС» БАГАРИЙ 着用図/使用例】
2020年に行った内務省SOBR撮影会の様子です。
2017年の訓練にいたモスクワSOBR隊員を参考に組んだ様子。
以下使用例
2015年春 モスクワ州SOBR”Bulat”
2018年8月 リャザン州SOBR
2018年 カラチャイ・チェルケス共和国SOBR
2018年 モスクワSOBR
2018年 キーロフ州SOBR
2018年春 モスクワ州SOBR”Bulat”
2019年6月 モスクワSOBR
2020年2月 カルムイク共和国SOBR
2020年5月 ウドムルト共和国SOBR
2021年5月11日 タタールスタン共和国の首都カザンで起きた学校銃撃事件に出動したSOBR隊員
一番手前の隊員
・・・正直あげてもあげてもキリがありません
全連邦構成主体のSOBR隊員の写真を過去5年分くらいさかのぼるだけで数千枚は超えると思います。さらにここにOMONや一般警察の写真まで含めるとそれはもう大変なことに・・・
ここであげた使用例もごくごくごくごく一部ですが、SOBRは地域差、年代差によって装備構成に特色が出やすいです。
特に2017年~2021年現在に至るまで官給メーカーに加えて民生ギアメーカーの使用例もみられるようになりました。
しかしながらBagariyは旧内務省時代から現在に至るまでほぼすべての地域に納入実績があり、SOBR装備を始める際の足がかりにはぴったりのアーマーです。
現状入手が難しい、レプリカは存在するが死ぬほどデカイ(サイズ3相当の身長180センチくらい、しっかりした体格でようやく違和感なく着られる)のが唯一のネックですが、気長に待てば実物サイズ1、2も手に入るとは思います。根気よく探しましょう。
長文になりましたがBagariyの解説は以上です。
今後はFSIN仕様のBagariyの紹介や比較記事を書く予定です。
ブログを開設して早1年とちょっと、解説記事を2件ほど書いて早々に満足してしまい久しぶりの投稿です()
今回の記事は装備紹介です。
SOBRをはじめロシア内務省系、国家親衛隊系の部隊をやる上でマストなアイテムといえば
Bagariyです。今回Class 2のプレートを入手したついでにちょこちょこ書いていきます。
【НПП «КлАСС» БАГАРИЙ】
Class製 Bagariy全体像。
SOBRはもちろん、OMON、国内軍、Okhrana、GROM、一般警察の防弾装備などなど・・・内務省から国家親衛隊に至るまで広く使用されているボディアーマーです。別仕様のものがFSIN(連邦刑執行庁)のOSNでも使用されています。
法執行機関のとりわけ特殊部隊装備をやるには最早必須といっていいくらい大量の使用例があるアーマーです(※FSBや連邦軍では使っていません)
大まかですが2011~12年ごろから隊員の使用例がみられるようになり、その後徐々にClass製のKorund-VM(ないしVMK)から置き換わるように普及してきました。2021年現在でも現役のボディアーマーです。
Bagariyにはサイズ1~3まで存在し、当方所持のものはサイズ1になります。
メーカー公称値によるとサイズごととプレートごとの重量は下記の通りです。
Br 1/C Br 2 Br 4 Br 5
サイズ1: 5.2 kg 7.0 kg 12.1 kg 12.0 kg
サイズ2: 5.3 kg 7.1 kg 12.2 kg 12.1 kg
サイズ3: 5.6 kg 7.5kg 13.0 kg 12.4 kg
補足しておくと、Br 1/Cは本体+ケブラー+追加肩アーマー
Br 2はアルミニウム合金製プレート
Br 4はスチール製プレート
Br 5はセラミック製プレート
となります。サイズ1でも実用的なフルプレートで12kgを超えますが、Br 4クラスでAK-74の5.45x39mmやAKMの7.62x39mmの距離10メートル、
Br 5クラスでドラグノフ狙撃銃から発射される7.62x54mmR弾の距離10メートルに対する防弾性能を有しています。
Bagariy裏面。昨今のプレキャリと比べるとさすがに着心地や快適さは劣りますが約10年以上前からあるアーマーなのでその辺りは仕方ないかなと。だけど上下分割式の湾曲プレートと上半身にぴったりフィットする構造のおかげで12kgでも動きやすいです。ストックの肩付けも違和感なく行えます。
肩部にはベスト等がずり落ちないようにするストッパーが付いています。
本体に装着する付属品一覧。
ネックガード(レプリカ)とショルダーアーマーが後付けできるようになっています。
グローインアーマーも公式カタログの写真だと一応存在するみたいですが実際に装着している写真はこれまで見たことありません・・・
Bagariyが警察系の防弾装備としてここまで普及したのも、様々なサービス・任務に対応できるよう各パーツを着脱式にしたのが大きいかなと思います。
上記のパーツを装着した写真。警察の防弾装備感がより一層増しました、カッコイイ!
だけど実際のSOBRの運用を見た様子だと首も肩も装着しているところはほぼありません(ゼロではないけどめちゃめちゃ少ない)
大体アーマー単体で使用しています。
Bagariyに付属するポーチ類です。
上段から順に
・グレネードポーチx2
・ユーティリティポーチ
・手錠ポーチ
・背面ベルクロカバー
・補修用布(未開封)
・AKマグポーチx2
・ラジオポーチ(大・小)
ちなみにこの付属ポーチの種類もロット差があります(沼)
ラジオポーチは比較的古いロット(いわゆる前期型)のBagariyにしか付属していません。
背面ベルクロカバー。官給SOBRバックパッチのサイズよりも気持ち大きいです。「МВД РФ」や「ПОЛИЦИЯ」パッチでちょうど同じ大きさになります。
付属ポーチを適当に盛ってみた図。どのポーチも無難なデザインですが使いやすいです。とくにAKマグポーチはフラップが短いので取り出しやすいです。
運搬用収納袋。内側に小ポケットがあり、そこに補修用布が突っ込まれてました。
【НПП «КлАСС» БАГАРИЙ 防弾装備解説】
Bagariyのケブラーアーマーです。GOST規格50744-95の「C」に該当する防刃ケブラーをアーマーの外側に、
Br 1のケブラーをアーマーの内側に挿入するため、合計4枚のケブラーで構成されています。
防刃ケブラー挿入口。チャックをあけて入れます。
Br 1ケブラーとプレートは内側のベルクロを開けて入れます。
Br 2 アルミニウム合金プレート。SR-1拳銃の9x21mm弾、5メートルの距離に対する防弾性能があります。
Br 4 スチールプレート
大まかなケブラーとプレートの配置図。実際はさらにこの上に防刃ケブラーが配置される構造です。
【НПП «КлАСС» БАГАРИЙ 着用図/使用例】
2020年に行った内務省SOBR撮影会の様子です。
2017年の訓練にいたモスクワSOBR隊員を参考に組んだ様子。
以下使用例
2015年春 モスクワ州SOBR”Bulat”
2018年8月 リャザン州SOBR
2018年 カラチャイ・チェルケス共和国SOBR
2018年 モスクワSOBR
2018年 キーロフ州SOBR
2018年春 モスクワ州SOBR”Bulat”
2019年6月 モスクワSOBR
2020年2月 カルムイク共和国SOBR
2020年5月 ウドムルト共和国SOBR
2021年5月11日 タタールスタン共和国の首都カザンで起きた学校銃撃事件に出動したSOBR隊員
一番手前の隊員
・・・正直あげてもあげてもキリがありません
全連邦構成主体のSOBR隊員の写真を過去5年分くらいさかのぼるだけで数千枚は超えると思います。さらにここにOMONや一般警察の写真まで含めるとそれはもう大変なことに・・・
ここであげた使用例もごくごくごくごく一部ですが、SOBRは地域差、年代差によって装備構成に特色が出やすいです。
特に2017年~2021年現在に至るまで官給メーカーに加えて民生ギアメーカーの使用例もみられるようになりました。
しかしながらBagariyは旧内務省時代から現在に至るまでほぼすべての地域に納入実績があり、SOBR装備を始める際の足がかりにはぴったりのアーマーです。
現状入手が難しい、レプリカは存在するが死ぬほどデカイ(サイズ3相当の身長180センチくらい、しっかりした体格でようやく違和感なく着られる)のが唯一のネックですが、気長に待てば実物サイズ1、2も手に入るとは思います。根気よく探しましょう。
長文になりましたがBagariyの解説は以上です。
今後はFSIN仕様のBagariyの紹介や比較記事を書く予定です。
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